21世紀のライフスタイルを考える:5・24「教育フォーラム」

          高橋史朗氏 講演内容要約

             21世紀のライフスタイルを考える特別委員会委員長 梶原光恵       【1】学校・家庭・文部省・教員組合それぞれが責 任の転嫁をしていては教育は変わらない。まず自分 自身が変わる為にパラダイム転換をする。ものの見 方の枠組みを変え、失敗行動をどう見るか違った角 度で考えてやることが必要。大人の見方が変わると 、子供が変わる。                【2】子供に問題があるのではなく、学校が子供の 意識の変化に対応できていないと考えるべきである 。                       【3】子供の現状〜子供は疲れている。そして又教 師も疲れている。家庭では企業戦士の父親もストレ スで疲れ果てている。              【4】今年2月、盛岡市教育研究所の調査によると 「生まれて来なければ良かった」とよく思う・時々 思う小学3年生が34%「疲れた眠りたい」とよく 思う・時々思う小学生は全体の8割。中学3年生で は98%いた。                 【5】ストレスが低年齢化している。精神科学研究 所の調査でも中・高校生のストレスは中間管理職の それを遥かに上回って企業なら倒産の状態である。 心は疲れている。 【6】国際学校研究委員会という文部省の機関で3 年間、外国人子女・帰国子女・日本人子女による新 しい学校を作る為欧米各地のいろんな学校をまわっ た。残念ながら膨大な予算を使ったにも拘わらず、 斬新なカリキュラムは文部省の金庫の中に眠ってい る。縦割り行政の枠を大きく越えたからである。  【7】3年間の留学期間も加えアメリカでは実際に 8万キロも各地を回って子供を教え親や教師と議論 を重ねたが、アメリカの高校では“結婚式の準備” “独身生活の暮らし方”“テーブル・マナー”など 自由選択科目が800種類もあり、子供たちが主体 的に選択している。日本の画一化とは両極端だが、 真の理想的な教育とは両者の中間にあると思う。  【8】国際比較小学生のアンケート〜将来の見通し (自分は成功する19%日本・79%アメリカ、幸 せな父親になる・幸せな家庭を作るでも日本は最下 位)                      【9】日本の子供は自己を肯定できない。それは自 分を知るのに常に他人との比較で決めるくせがつい ているからである。あの子より点が1点でも多けれ ばいい点だ、と言う風に。相対価値でしか自分を評 価できず一喜一憂し、そんな自分がどうしたら幸せ になるか分からない。              【10】朝日新聞が追跡した葬式ゴッコの富士見中学 、『8年後の証言』でいじめた側の子供は何故いじ めたかに「自分たちは行きたくて学校に行ってた訳 じゃない。やりたいことも何も無かった。ただいじ めて居るときだけはワッと盛り上がった。中学で唯 一ストレスが発散できる場だったんだ」と言ってい る。ストレスの発散としていじめが起きている。  【11】ストレスの根っこを変えないと、対症療法で はモグラたたきと同じできりが無い。       【12】1978年アメリカで興ったホリスティック HOLISTIC医学協会、日本では1987年に出来まし た。その発想は、胃が悪い患者を治療するのに患部 を手術したり薬をつけるのではなく、患者が主役・ 医者は脇役と考え自然治癒を促そうと言うものです 。教育も同じ、子供にこういう欠点があるから外か ら直してやろうと言うのではなく、子供が自ずから 本当の自分に気づく助力をしてやろうと言うもので す。自己発見です。               【13】仏教自得学園(横浜市の公的補導施設)では 極悪非道の少年たちが犯罪別に収容されどうやって 立ち直っているかと言うと、毎日6時間銘石と呼ぶ 自然石の疵を彼らは磨き続け弁護士になりました、 お医者さんになりました、大変な立ち直りをしてい ます。それは何故か、石を磨きながら彼らは自分に 気づいたんです。                【14】未見の我〜家庭環境の悪さや犯罪を犯したこ とで自分を責めている状態から、無心になっ    て毎日6時間銘石を磨くことで彼らはそれを越えた 所にある本当の自分を発見し磨きながら自分で自分 を癒すことが出来たのである。          【15】全国4ヶ所を回り、立ち直った子供たちに共 通するものがあった。体験を通して自己発見をした 子供! 〜UNDERSTAND分析して理解する教育は学校で 行われているがREALIZEしみじみ実感して心で分か るこれが大事、これからの教育はこちらに力を入れ るべきだ。涙は水と塩分から成っているという学問 では本当に涙の意味が分かった事にはならない。涙 の意味を分かるには流している人の心をしみじみと 感じる、ともに涙を流してこそ初めて涙の意味が分 かった事になる。                                          【第2部 ディスカッション要約】    ●生徒A:制服の上にするマフラーの色を決められ るのは納得がいかない。生徒にも意見を言う場を与 えてほしいと言ったら、先生は「学校の気品という ものがある。生徒に勝手にさせるととんでもないこ とになるから駄目だ。」と言った。そんなのおかし い。                      ●先生B:私立なのだから、決められた制服の規定 があり、それが嫌なら他の学校に行くしかない。10 年前まではマフラーもしてはいけなかったが、当時 の生徒は黙って従っていた。           今の生徒はわがままではないか。         ●会社員(女性A):14〜5年前にも丸坊主の是非 が議論になりましたが、何故丸坊主と決めたのか討 議されませんでした。私はタイのように仏門に入っ ての修行が意味付けられていると思ったのですが、 また私の出身校では大正時代洋装が一般的ではなく 背広を着こなすのも教養のひとつでしたので男子の 制服は背広でした。K学園でも最初になぜマフラー の色を例えば白に決めたのか教えるべきだったので はありませんか。              ●生徒C:学校の気品とは何か、いますぐ教えて下 さい。                     ●先生達:‥‥‥                ●主婦A:私は子供が4人いるのですが、上の子の 時に大変だったので、下の子は制服なしの私立に入 れました。規則は殆どありませんが問題など無いで すよ。学校が子供を信じて自主性を持たせれば、子 供は自分で判断します。             ●主婦B:私は72歳ですが戦前ミッションスクール に通いました。制服はありましたが洗えて丈夫なも のという事でした。いいものですよ、制服は。   ●生徒A:僕の聞いたことに答えて無い。     ●会社員(男性A):だったら誰が責任を取るかと いうことなんだ。生徒が責任取れるか。先生だろ責 任取るの。                   ●生徒A:そんなのおかしい。僕が取る。            〈以下抜粋〉         ●生徒B:僕は本当は理系に行きたかったのに、文 科の申請を出してから気が付いたんです。     ●生徒C:なぜ大学に行くのか分からない。    ●主婦A:親だってちゃんと分かってなんか無いの よ。私も上の子の時先生に「この子は将来数学で大 成するかも知れない」と言われてもう何が何でもこ の子をいい学校に!って張り切って、子供が「コン ピュターの仕事がしたい」と言うのを聞かず親子ゲ ンカを繰り返しとうとう3年無駄にしたの。今年か らその子は専門学校に通ってるけど私が奪わなかっ たらその3年にコンピュターですごい事してたかも 知れないと思うと胸が痛むわ。          ●生徒A:社会には学歴や男女差別とかあって、就 職するにもそれが影響するそうだけどクリアーする にはどうしたらいいか。             ●会社役員E:私は公立高校でタバコを吸って、私 立高校に転校した。また卒業した年は不況でまたま た不採用。それで自分で会社(経済研究所)を創っ た。怖がることはない。             ●会社員(女性A):私は女性だからといって何も 問題になんかしない。他人の評価など気にする必要 はないわよ。自分が好きなもの・美しいと思うもの を見つけるために、沢山の素晴らしい人に出会って 感動することよ。                ●教師R:私は私立学園の初等科教師です。雑誌モ クを読んでこの会を知ったが、生憎運動会で駄目だ と思っていたら、この雨。いても立ってもいられず 校長に話して飛んで来ました。反省会に顔を出して ないと他の教師がうるさいから内緒です。うちの学 校もいいがまだ足りない。私は新しく教育改革をし ます。第2小学校を創るつもりです。それから君、 いい本を読んで感動することだ。君は今日得をした な。自分ばかり話さず隣の友達にも話させろ。そし たら君は素晴らしくなる。                                    〈あとがき〉 21世紀のライフスタイルを考える特別委員会 梶原 光恵          出席者 高校3年生7名・中学1年生1名・小学5年生2名・K学園先生8名                一般26名(教師1名・塾教師1名含む)                             報道関係 学研1名・日本教育新聞1名 計46名           また、5月22日付け毎日新聞朝刊23面東京版に記事が載りました。             月刊MOKU5月号にも掲載されました。